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不倫であっても愛することに変わりなく、愛することで満たされたい。 心が生きると書いて性となるなら、淫らさもまた愛の証だと思っています。
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母恋月・・・(後編)
父には幼い頃から厳しく育てられました。
本来は誰よりも優しい家族思いの父でしたが、商人根性を仕込むとなると、相手が子供であろうが大人であろうが関係ありません。

けれど、幼い頃の経験があって今の私の日常生活に役立っているのですから、若い頃の苦労は買ってでもしろ!というのは名言中の名言ですね。

私が商売を覚えるようになったのは、母には幼い頃から勉学という環境がなく、「頭を使う暇があるなら、体を使って稼げ」と言われ育って育ったからだと思います。
漢字も読めない、計算も出来なかった母を、父が心配するのも仕方の無いことでした。

時代は移り変わり 靴を買うのは大きな町の高級店へと人々が移行すると、店は靴屋ではなく安呆けたサンダル屋と化していきました。
このまま店を続けていけば、いずれは資金が底を付き 借金だけが加算でいく一方です。

商店街の真ん中に落ちる夕陽に染まる母の笑顔が灰色に変わり始めると、父は大切な者達を守る為、店を閉める覚悟を決めたようです。

ある晩、銭湯の帰りに母と二人で晩秋の月を眺めて歩きました。
「おかあちゃん・・・」 母が月を見上げて呟きました。
母の眼に潤んだ月が写って見えました。

「ママ、哀しいの?」
「ううん・・・哀しくないよ」
「そう…ならいいけど…」

それから、しばらく無言のまま二人で月を見上げて歩いていると、母がポツリポツリと話し出しました。

「あのね、今、月の中におかあちゃんの顔が見えたの・・」
「へぇ?どんな顔してたっ?」
「うん、それがね、おかあちゃんの顔が途中からパパの顔になった」
「えっ!パパは死んでないでょ・・・」
「うん、パパは月にはならないの。 だけど私は月になりたいなぁ? 月になればね・・・ ・・・ 」

その後の言葉はよく聞こえませんでした。
いつもこんな調子で訳のわからないことを突然いう母でしたので、またおかしなことを言い出したと思い、あえて真意を聞き直すこともしませんでした。
いつもそう・・子供のように甘える母、私は誰よりも父に甘ったれて生きてる母が嫌いでした。

それに母は持病に喘息があっても、今まで大きな病気一つしたことがないのです。
そんな母が父より先に逝くわけがないと思っていました。

私は父の願いである母の為に頑張っているのに、ありもしない妄想の中の悲恋話にまで付き合わされるなんて、いくら大切な家族であっても、母は呑気過ぎる。
だから、女という生き物は嫌い・・・。
誰かに依然しなくては、生きられない女など野良猫にも劣ると思っていました。

それでも母は私がイライラしていることに気付くことなく、「●●ちゃんが大人になったら、パパのような人と結婚してね・・・」と諭し、月の光を背に受けた月光観音のように、それはそれは慈悲深い涙を独り勝手に流しています。
でもね涙に気を取られた私を平気で置いけぼりにして、スイスイ歩き出す母の身勝手さは、他に類を見ない自分勝手女だと思いました。

(でも何故母は、こんなにも愛されてるのに涙を流すのかな?) 

母は急に振りると、私に言いました・・・。

「私ね・・・幸せだなぁ・・・と思ってるの。パパに出会えて本当に幸せだなぁ~といつも思ってるのよ」

「だからね、きっと死んだおかあちゃんも同じかな~と思って…。ちっとも働かないおとうちゃんだから苦労ばかりの人生だっけど、でもおかあちゃんはおとうちゃんのことが好きだったから、最期まで家族の為に頑張ってこれたんだと思う」

男に勝る女になれ!と父に教えられている私に、いまさら無力な独りの女に「女の人生」は男によって満たされるものだと教えられても理解できません。

お陰で私は大人になっても男女の愛に纏わる理論がわからず、 先生に出会うまで母の言葉の深い意味さえ見つけられないまま、ただ呆然と人生の矛盾の中を彷徨っていたのかもしれません。

この日の記憶が消えてから、月は何度も静かに生まれ変わり、59歳の若さで父の元から去って逝った母。
まるで予想外の出来事に、自分の命の時間を父に分けてあげたいと何度も願った母の思いが、神に届いてしまったのではないか?とさえ思いました。

何もかもが許せなかった。
でも一番、許せなかったのは、私の心の貧しさでした。
だから母への思いは、誰にも語れませんでした。

もちろんそっと聞かれたら、そっと話しだそうと思う気持ちはいつもありました。
でも誰も聞いてはくれませんでした。
母のことも、懐かしい商店街のこともね…。

今ある環境に私の過去など必要ありません…。
でも過去から現在、そして未来へと道は繋がっていると思うと、せめて愛する人くらいには、知って欲しい思い出もありますよね。

母が入院先の病室から眺めた月は、どんな形をしていたのかな?
きっと毎晩、独り月を見上げては父を思い、溢れる涙が頬を濡らしていたでしょうね。
何度、父の名を呼び、何度、父に逢いたいと、月に縋ったことでしょうね。

結局、私は何一つ守ることが出来なかったけれど、先生と出会えて始めて母の言っていた「女としての幸せ」を知ることが出来ました。
今、空を見上げれば、母恋月には母の笑顔が映っています。

カーネーションの花言葉。。。
赤は「純 愛」、そして白は「私の愛は生きている」とあります。
きっと母の愛も、父の中で生き続けていることでしょうね。

母の日に母はなくても、母を思う気持ちに変わりありません。
月が母の顔から先生の顔へと変わりました。
私を翳す月の光が、今夜はやけに潤んで見えます。

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この記事のコメント
Re: こんばんわ♪
minorunさん、コメントありがとうございます(^^)v

母の言葉

>「うん、パパは月にはならないの。だけど私は月になりたいなぁ? 月になればね・・・ ・・・ 」

母は月になれば、父の傍にずっと居られると思ったのでしょうね(^^)v

父を見守ると言うよりは、「私を忘れないで…」だったような気がします。
母亡き後17年が経ちますが、未だに母の怨念は父にとりついているようです。

私は母ほど一人の男性を愛する女性に逢ったことがありません。
幼い頃から毎日毎日、よくも何十年も好きだと言えるものだと感心したものでした。

母が入院している時、どんなに寂しかったか?と思うと胸が痛みます。

そんな母を一人にさせてしまったと、父は今でも後悔しているんですよね。
父の人生は破天荒ですが、一つだけ後悔することは、母を一人にさせてしまったことだろうと思います。
だから今でも母の仏壇の前には、母が好きだったものがバイキングのように並んでいますよ(笑)

食べないのはわかっていてもね・・・そうしてあげたいのでしょうね。
そうすることで救われたいのだと思います。

> そんなに愛されてみたいな~好きな女性に・・・(涙)

minorunさん、今からでも遅くないですよ。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね(^^)v
美月
2011-08-02 Tue 00:58 | URL | minorunさんへ←美月より #-[ 内容変更]
こんばんわ♪


「うん、パパは月にはならないの。 だけど私は月になりたいなぁ? 月になればね・・・ ・・・ 」

野暮なことを承知しながら・・・

月になればね・・・の後の言葉は

ご自分の運命をうっすらと悟られていたお母様だから

月になれば・・・大切な旦那さまや娘さんから

いつも見てもらえるし・・・残された旦那様を見守って上げられるから・・・。』

・・・なんでしょね!

今の先生への気持ちも含めて

そんなに愛されてみたいな~好きな女性に・・・(涙)
2011-08-01 Mon 23:59 | URL | minorun #-[ 内容変更]
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